天然水を使ったウォーターセラピー
施術に使う水はすべて、山梨県の湧水を毎週取り寄せている。塩素を含まない柔らかい水は、肌への刺激が少なく、温熱効果を穏やかに持続させる。

中村 葵サロンを開いたのは2014年の春、東京・世田谷の住宅街の一角だった。それ以前は都内の大型スパ施設で7年間セラピストとして働いていたが、「回転率を上げるための施術」に限界を感じていた。一日に10人以上を担当し、一人ひとりの身体の変化を追う余裕がなかった。退職を決めた夜、山梨の友人の家で聞いた沢の音が、サロンの名前の原点になっている。
開業当初は2室だけだった。最初の半年は予約が週に3件ほどしか入らず、葵は近所の銭湯でアルバイトをしながら施術を続けた。転機は2016年、調香師の橘 誠一氏との出会いだった。橘氏はグラースのフラゴナール社で修業した後、京都で独立していた人物で、葵が手紙を書いて共同開発を依頼した。完成した「瀧の香」シリーズは口コミで広がり、翌年には4室に拡張することができた。
"担当者が毎回同じなので、「先月より肩が上がっていますね」と言われたとき、ちゃんと見てもらえているんだと感じた。大型スパとは全然違う。"
"施術後の静養室でハーブティーを飲みながら、30分ほどぼんやりしていた。あの時間が一番好きかもしれない。"
"夏の紫外線で肌が荒れていたのに、白檀フェイシャルを3回続けたら落ち着いてきた。成分表を見せてもらえるのも安心できる。"
施術に使う水はすべて、山梨県の湧水を毎週取り寄せている。塩素を含まない柔らかい水は、肌への刺激が少なく、温熱効果を穏やかに持続させる。
グラースで修業した調香師・橘 誠一氏と2016年に共同開発した「瀧の香」シリーズ。ヒノキ、白檀、緑茶の葉を基調に、季節ごとに微調整を加えている。
全4室。他のお客様と廊下で顔を合わせることがないよう、予約の間隔を30分以上空けている。施術中の電話対応も行わない。
7月に入ると、「なんとなく身体が重い」「よく眠れているはずなのに疲れが取れない」という訴えが増えます。夏の疲れは、暑さそのものよりも、冷房と外気温の差、紫外線による酸化ストレス、そして水分と電解質の微妙な不足が重なって起きることが多い。スウェディッシュマッサージは、そのすべてに直接働きかけるわけではありませんが、血流と副交感神経の回復を促すことで、身体が自分で回復しやすい状態を作ります。
続きを読む →ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)は日本固有の針葉樹で、その精油は木部を水蒸気蒸留して得られます。主成分はα-ピネン、カジノール、ヒノキチオールで、抗菌作用と鎮静作用が研究で確認されています。スパの施術で使われる理由は、香りの持続性と、肌への刺激が比較的少ない点にあります。ただし、使い方を誤ると逆効果になることもあります。
続きを読む →「リンパを流す」という言葉はよく聞くけれど、リンパ管が実際にどこにあって、施術中に何が起きているかを知っている人は少ない。リンパドレナージュは、正しく行えば浮腫の軽減や免疫機能のサポートに役立つ手技ですが、誤解も多い施術のひとつです。受ける前に基本を知っておくと、施術後の変化を自分で確認しやすくなります。
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中村 葵・世田谷出身のセラピスト。大学卒業後、都内の大型スパ施設に7年間勤務し、スウェディッシュマッサージとリンパドレナージュの技術を習得した。2013年にITEC(国際セラピスト試験評議会)の上級資格を取得し、翌2014年にPure Waterfall Tranquility を開業。調香師・橘 誠一氏との共同開発による「瀧の香」シリーズと、山梨湧水を使ったウォーターセラピーが代表的な仕事として知られる。休日は奥多摩の沢沿いを歩くことが多く、施術に使う植物素材の採集を兼ねることもある。